大規模言語モデルとは
大規模言語モデルとは何か
大規模言語モデルとは、巨大な量の自然言語データを用いて、自然言語の構造や文脈を理解し、言語処理タスクを解決するためのモデルのことです。
大規模言語モデルは、従来の自然言語処理モデルよりもより高度な自然言語の理解力を持ち、自然な文章の生成や、質問応答などの自然言語処理タスクにおいて優れた結果を示します。
大規模言語モデルは、通常、ニューラルネットワークと呼ばれる深層学習アルゴリズムを使用して構築されます。
これらのモデルは、巨大な量の自然言語データを学習することによって、自然言語の構造や文脈を理解することができます。
具体的には、大量の文章を入力として、言語モデルは文脈に沿った単語の出現確率を予測するように学習されます。
最近の主流
最近では、Transformerアーキテクチャを採用した言語モデルが主流となっています。
Transformerは、Attention機構を利用することで、より長い文脈を考慮しつつ、単語の位置情報を保持することができます。
このことによって、従来のRNNやLSTMといった系列データ処理に優れたモデルよりも、より大規模なデータセットを扱うことができるようになりました。
大規模言語モデルは、近年、機械翻訳、文章生成、自動要約、質問応答などの自然言語処理タスクにおいて驚くべき成果を示しており、今後も自然言語処理技術の発展に大きく貢献することが期待されています。
その代表例として、ChatGPTやGoogleのbirdなどがあります。
試しに、ChatGPTはどのように学習、トレーニングしているのかGPT-4に聞いてみました。
Q.ChatGPTはどのようなデータを使ってトレーニングされていますか?
上記のように質問をすると、以下の回答が来ました。
ChatGPT(GPT-4)は、大量のテキストデータを使ってトレーニングされています。
このテキストデータはインターネット上から集められたもので、ウェブページ、ブログ、ニュース記事、書籍、雑誌、フォーラム、SNSなどの多岐にわたるソースから取得されています。
これらのデータは、さまざまなトピックやジャンル、言語、時代をカバーしており、そのモデルは多様な知識と表現能力を持つように設計されています。
しかし、トレーニングデータは主に英語のテキストが中心であり、そのため英語での対話や質問に対する会意等がより正確であることが一般的です。
また、データは2021年9月までの情報が含まれており、それ以降の情報については知り得ません。
モデルは、トレーニングデータに含まれる情報を元に推論や解答を生成しますが、データの質や正確性に依存するため、必ずしも正確な情報を提供できるわけではありません。
ただし、Chromeの拡張機能を使って現在の情報をもとに回答してもらうことも可能です。
従来の自然言語処理モデルとの違い
従来の自然言語処理モデルと大規模言語モデルとの最も大きな違いは、学習に用いるデータ量の差です。
従来のモデルでは、比較的小規模なデータセットを用いて学習を行っていました。
大規模言語モデルへの変換
大規模言語モデルでは、数十億、場合によっては数百億の単語数にも及ぶ巨大なデータセットを用いて学習を行います。
このように、大規模言語モデルは、より豊富な自然言語のデータを学習することで、より高度な自然言語処理能力を獲得します。
具体的には、大規模言語モデルは、自然言語の文法や構文、単語の意味や関連性、文脈などをより正確に理解することができます。
また、大規模言語モデルでは、一度学習が完了した後に、適切なファインチューニングを行うことで、特定のタスクに対して最適なモデルを構築することができます。
これによって、特定の自然言語処理タスクにおいて、高い精度を達成することができます。
従来の自然言語処理モデル
一方で、自然言語処理モデルは、限られたデータ量の中で、比較的単純なアルゴリズムを用いて自然言語処理タスクを解決することが主流でした。
そのため、精度の面で大規模言語モデルに劣ることが多かったです。
大規模言語モデルは、巨大なデータセットと高度な深層学習アルゴリズムを組み合わせることで、より高度な自然言語処理能力を獲得しています。
そのため、自然な文章の生成や質問応答など、より高度な自然言語処理タスクを解決することができるようになっています。
ChatGPTは脅威なのか?
結論からまとめると、基本的にはChatGPTは多くの人のアシスタントとして優秀な働きをしてくれます。
つまり、「脅威」にはならず、うまく使える人が出てくることが多くの人にとっての脅威になると言えるでしょう。
ChatGPTのメリット
メリット①物知り
ChatGPTは人間個人と比べると、比べ物にならないくらい「物知り」です。
難易度の高い資格試験などは簡単に合格点を叩き出してくれますし、24時間休む間も無く学習し、アウトプットをし続けることも可能です。
メリット②多彩な言語対応
そして、ChatGPTは100ヶ国語を操り、多種多様な人に情報を届けることができます。
英語と中国語が一番強いですが、もちろん日本語にも対応しています。
エンジニアとして活動する人は既に活用しているかと思いますが、エンジニアリングをする際にChatGPTは本当に収集なアシスタントになってくれます。
メリット③コスト削減の可能性
ChatGPTを一人のアシスタントと考えた時にその人件費はかなり抑えられ、月給20$(約2700円)で1ヶ月休むことなく働いてくれます。
これから人がしなくてもいい業務が増えてくることは確実ですね。
そして、人が業務を遂行するよりも仕事が早いため、多量の業務をこなすことができます。
ChatGPTのデメリット
デメリット①真面目に「嘘」をつく
ChatGPTはかなり優秀です。ですが、真面目な顔をして「嘘」をつきます。 どういうことかというと、ChatGPTの学習する中には正しい情報と間違った情報とが混在しています。 なので、ChatGPTが出す情報がすべて正しいわけではなく、人はその情報の正確性を見極める力が必要になります。
デメリット②言ったことしか実行できない
ChatGPTは多くの場合、エンジニアリングの多く最高のアシスタントになりますが、ChatGPTは「チャット」しかできません。
つまり、「チャット」のテキスト内容をコードに落とし込んで開発をしていく必要があります。
ChatGPTは自由意志がないため、私たち側が「言ったこと」を実行してくれます。つまり言い換えると、「言ったこと」しかできないということにもなります。
大規模言語モデルのまとめ
ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルは「どのように使うか」が重要になっていきます。
ここからは実際にChatGPTをうまくアシスタントとして活用していく「プロンプトエンジニアリング」について学習していきましょう。
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